内装コラム

整骨院の内装工事[保健所の基準]について

整骨院の内装工事[保健所基準を守ろう]

 

整骨院の新規開業の際に内装工事を行いますが、注意しなければならないことは「保健所の基準」が定められているという事。学校を卒業された先生は、関係法規で授業で習っているこの保健所の基準を満たさなければ開業ができません。アルファデザイン空間では、保健所の基準を満たしたうえで①施術のしやすさ②導線の確保③見た目のオシャレさ④居心地を大切にしております。はじめて開業をされる先生のために本日は「保健所の基準」についてご紹介させて頂きます。

構造設備基準は都道府県・保健所によって異なるといわれておりますが、大筋は全国同じ基準となります。開業前に、図面が出来た時点でアルファデザイン空間が内装工事を行う整骨院の管轄の保健所へ事前相談へ行き確認をとります。

 

施術所の構造設備基準

①6.6㎡以上の専用の施術室があること。

②3.3㎡以上の待合室があること。

③施術面積の7分の1以上に相当する部分を外気に開放し得ること。ただし、これに代わるべき適当な換気装置があるときはこの限りではありません。

④施術に用いる器具、手指等の消毒設備を有すること。

⑤常に清潔に保たれている事

⑥採光、照明及び換気を充分にすること。

 

順番にご説明いたします。

①1坪は約3.3㎡。6.6㎡ですと2坪となります。2坪は畳4畳分(6.61157㎡)ですので4畳の部屋を想像するとイメージが付きやすいでしょう。最低限、4畳以上のスペースが必要となります。

 

②上記と同じ計算で、3.3㎡以上の待合室は、1坪(=2畳)となります。待合室は椅子を置くことになりますが、広さとして3.3㎡以上の面積があれば条件をクリアしている事となります。待合室は入り口入ってすぐの場所になることが一般的です。

 

③こちらは換気となります。施術室面積の7分の1とありますので、仮に施術室面積が6.6㎡とすると0.942㎡以上の部分を換気できればOKです。窓が付いていれば換気はできることでしょう。テナントの関係で窓が付いていない場合は、換気扇を壁か天井に設置します。また、窓があるのがバックヤードで、施術室には窓がなく、換気扇の設置も難しい場合はバックヤードを窓で換気し、施術室とバックヤードの壁の上部を開口にするか、「がらり」と呼ばれる換気が出来る隙間を壁に設置することで代替えとなります。天井付けエアコンの場合、換気機能が付いているエアコンもありますので、こちらも代替えとすることが出来ます。これらの換気扇などの換気機能がある装置を設置する場合は必ず保健所へ提出する施術所開設届に「メーカー名・品番・換気能力」を記載する必要があります。(アルファデザイン空間では保健所への提出も記載した上で代行で提出致します。)

 

④の消毒については、普段整骨院で使用されているハンドサニタ―やエタノールなどの消毒設備名が必要となります。院内で使う予定の消毒設備を記載する形となります。

⑤⑥は当然のこととなりますが、治療を行う機関ですので清潔であり照明が付いていることは前提となるでしょう。

 

その他の注意点

「施術室と待合室の区画」

施術室と待合室は固定の壁で隔たりがあることが望ましいとされています。防災上やむを得ない場合などもありますので固定されたパーテンションなどで代用する事もあります。

 

「専用の施術室」

整骨院の場合、鍼灸院と併設されることが多々あります。その場合、「ここからここまでが柔道整復」「ここからここまでが鍼灸」と、図面で見て直ぐに分かるように分ける必要があります。両方行う施術室ではいけないということになります。

また、患者様と先生が使用するお手洗いが1つしかないこともあるでしょう。その際にお手洗いまでの導線で施術室を通らなければならないといったことも避ける必要があります。

 

「施術室」

施術室にカーテンを設置することが多いでしょう。プライバシーの保護に配慮し、カーテンの長さやカーテンレール等も保健所へ提出する図面に記載が必要です。

 

※テナントによっては、ビルやマンションの1階であったり、複合施設で会ったり、ショッピングモールであったり専用の建物であったりと施設の基準が異なります。この施設の基準とは、「防火通路になっている」「防炎窓がある」「非常口がある」「非常灯・誘導灯がある」「防火シャッターが必要である」「壁紙、カーテンは防炎のものに限る」「火報装置の点検と設置が必要」などと、消防の観点でも建物によって決まりが異なる為注意が必要です。

壁を造作する、導線が増えるなどといったときに消防の確認が必ず必要であるため、図面を設計する前にテナントの管理会社様、オーナー様、最寄りの消防署と確認を行ってから保健所へ事前相談へいくとよいでしょう。保健所の基準は10年前と比較して非常に厳しくなっております。開設届は開設後10日以内に提出する事が義務付けされていますので、設計段階で準備を済ませたいところです。

 

申請で困らない為に

①テナント管理会社と確認

②オーナー様と確認

③消防の確認

④保健所への確認

と4つのステップが必要となりますがアルファデザイン空間はすべて代行して行います。オーナー様は開業準備段階は忙しいので、ヒアリングや打ち合わせを行った上で代行をし保健所への事前相談で承認を得たうえで施工へと入ります。

 

建物の構造や消防法上、想像していたレイアウト通りにいかない可能性もあります。ですが、保健所への立ち入り検査や消防の設備点検は開業後に行う為、しっかりとルールは守った上で整骨院運営を行うと良いでしょう。後から工事を追加したり、変更をすると無駄な出費が出てしまう事もありますので注意が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

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