整骨院の看板とは
整骨院の看板デザインは「集客」に大きく関わります。整骨院の「顔」となる看板は、通りがかりのお客様に大きな影響を与えます。字体や色、大きさによって与える印象が変わりますので大切に考えたいものです。近年では整骨院数の増加に伴い、看板をリフォームする整骨院様が増えました。名称は変えずに外観の印象を変えたいという方や、通りがかりの集客をもっと増やしたいという方がおります。整骨院は保険所に届け出が必ず必要ですので整骨院の名称、屋号を決める上で注意したい点も併せてご紹介致します。
①整骨院の屋号(院名・名称)の決め方
主に使用されている屋号としては、
1、○○整骨院又は○○接骨院
2、○○鍼灸整骨院
3、○○鍼灸院・整骨院又は○○はり灸整骨院
の3つが主に使われています。
注意したい点としては、「同じ地域(市町村)で同じ名称は使えない」ということです。開業地の管轄の保健所へ事前相談に行き、同じ屋号が使われていないかを確認する必要があります。まったく同じ屋号でなくても、間違われやすい屋号の場合は使用できないケースもあります。
例)「さくら整骨院」「サクラ整骨院」「さくら整骨院鍼灸院」「さくら整骨院 バス通り院」「さくら整骨院 駅前院」
など、似ている屋号の場合は既に開業されている院様が優先となり、クレームやトラブルにならないように避けた方が無難でしょう。ご自身で決めている屋号がある場合は紙に書き、保健所の整骨院の担当者様へ問い合わせましょう。事前相談へ行く場合は保健所へ電話をし整骨院担当者様へ予約を取ることをお勧めします。担当者様がお休み、不在であるということもありますので飛び込みで行くことは避けましょう。
※ワンポイント
似ている屋号の場合は、インターネットで検索したときにお客様が混乱する恐れがあります。お客様が予約を取ったが、別の院へ行ってしまったというケースもありますので、インターネット上で検索を掛けたときに同じ名称の整骨院がない方が良いでしょう。
②看板の種類
整骨院で使用される種類をご紹介致します。
・メイン看板
主に入口の上に掲げられていることが多い大きく目立つ看板です。いわば入口となりますのでとても重要です。メイン看板では、「内照式」と「外照式」の2種類があります。違いは明確で、「本体自体が光る」ものが内照式看板で看板の中に蛍光灯やLEDが入っています。「本体の外に照明を設置する」ものが外照式看板です。どちらも良さがありますが、ゼロから作ることを想定すると内照式看板の方が高値となります。相場としましては、大きさによりますが内照式看板が30万円~程度、外照式看板が15万円~程度となります。材質と面積によって金額が異なりますので一概には言えませんが、看板の材料代(15万円~)+施工費(8万円~)+デザイン費(2.5万円~)となります。
材料代としては、ライトを複数付けるケース、文字を立体的なチャンネル文字やカルプ文字にするケース、内照式にするケースなどです。施工費が高まる原因としましては、高所作業車が必要であったり、看板自体が大きく施工する業者さんの人数が多数必要な場合です。また、設置する建物の構造上取り付け方法が難しい場合も施工費が上がる原因となります。デザイン費が高まる原因としましては複雑なデザインの場合です。
「チャンネル文字」アルミの素材や金属を使用し、重厚感のあるお洒落な立体文字です。
「カルプ文字」樹脂素材や塩ビを使用し安価で取り付けやすい立体文字です。
どちらも立体的なので横から見た際に凸が出来ます。また光の具合で影を作ることができお勧めしたい施工方法です。
・サブ看板&通り沿い看板
サブ看板は、建物にメイン看板以外に取り付けることが出来る場所がある際に制作することがあります。例えば、階段の踊り場にスペースがある、建物の入り口の壁面に取り付けるなどです。通り沿い看板はその名のとおり道沿いに立っている看板をいいます。野立て看板とも呼びます。
・窓面サイン(カッティングシート)
整骨院では院名の他、電話番号や診療時間を掲載することがあります。その場合は看板に情報を入れることもありますが、窓面にカッティングシートとして貼る方法があります。カッティングシートは透明なものから断熱効果を期待出来たり光を遮る、院内の目隠しをする効果があります。外側には情報を掲載できるのでとても自由度が高く人気のある施工方法です。
・置き看板
置き看板は電飾機能のあるものや、動画を流す画面が備えられているもの、可動式のもの、手書きのものなど様々です。この置き看板は通りがかりの方の目に入りやすい場所へ設置できればとても集客効果の高いものです。
・袖看板
袖看板は、院の前を通っている方に対し正面に見ることのできる看板です。突き出し看板などとも呼ばれ、認知されやすいようになりますので是非取り入れたい看板です。設置の際は自院の敷地内から出ないようにしましょう。敷地内から飛び出している場合は、管轄の土木事務所に申請許可が必要となります。敷地内は市や区の敷地となりますので設置前に確認が必要です。この確認作業は施工業者さんに依頼すると良いでしょう。施工業者さんは設置作業のときに高所作業車や脚立を用います。保安員を立てたり、コーンを置いて立ち入りを禁じ通行人に危険がないように作業します。その際に管轄の地域の警察署へ届け出を出すことがあり、申請などは慣れておりますので施工のプロに任せましょう。
③整骨院の集客に繋がる重要な要素
整骨院へ来院する場合、お客様の心理として「清潔感」「親しみやすさ」「情報」の3つが重要とされています。この3つが満たされると集客効果が高まると言われています。
「清潔感」
その名のとおり、清潔感のないお店には入りにくいものです。整骨院では特に施術で身体を触れられることが多いので清潔感のない先生やお店には入りたくないでしょう。
「親しみやすさ」
親しみやすさはとても重要で、中にどんな先生がいるか分からない場合、特に外観を見ます。外観で温かみのある印象であったり、手書きのPOPや看板がある、花が綺麗に咲いているといったことが見られると、「温かみのある先生なのかな」と、想像を膨らませます。親しみやすさがあると敷居が下がるので入店しやすいお店になります。
「情報」
情報は、少なければ少ないほど気になるという心理も働きますが、集客でいうと「秘すれば花」というわけにはいきません。情報が開示されている方が安心して入ることが出来るでしょう。診療時間であったり、どのような施術をしているのかなどが分かる方が良いでしょう。
④制作を依頼する
看板製作を依頼する場合は主に新規開業の時とリフォームの時の2種類です。どちらの場合でも、ご自身のイメージをお持ちであると良いでしょう。イメージがまったく浮かばない場合は、なんとなくでも良いので「こんな看板が好き」というものでOKです。そのような画像があれば保存しておいて看板製作業者さんや内装業者さんへ見せましょう。プロのデザイナーさんがデザインを起こしてくれますので心配いりません。
・院名
・掲示したい情報
・好きな色
・イメージ画像
以上の4点が決まっていればばっちりです。もし浮かばない場合は相談するのが良いでしょう。その上で材料や材質を決めていき、施工範囲と施工方法が決まれば見積もりが出来ます。予算的にOKであればデザインを見ることも修正することも出来ますので安心です。予算的に合わない場合は施工方法や材質を変えたり、看板自体を小さくすることも可能です。
⑤ロゴ・マーク
整骨院の看板にロゴやマークを入れたいという先生も多く、デザイン制作をすることがあります。内装業者さんや看板業者さんはデザイナーさんがいることが多いので依頼出来ます。依頼する場合は好きな色やイメージを伝えられればOKです。ロゴには意味を込め、「院名の由来」「自分の想い・信念」「施術内容」をロゴにしたり院長のお顔や動物、植物、骨盤をモチーフにすることもあります。ロゴ制作は2万円~5万円程度で作成してもらえることが多いでしょう。難しいデザインであれば制作費は上りやすく、シンプルなものであれば安価である傾向があります。
※ワンポイント
ロゴを制作して頂いた場合は必ず「AIデータ」を業者さんに納品依頼しましょう。ロゴデータは診察券やチラシ、院内POPやカード類、ホームページ、LINE@、SNSなど使用することが必ずありますのでデータをパソコンに送って頂き保存をしましょう。jpegやAIデータとして納品して頂くことが大切で、納品代は掛からない場合と1,000円~5,000円程度かかるケースがあります。デザイン費用がとても安価な場合は別途で納品代がかかるケースもありますので確認が必要です。
整骨院の看板製作時の注意点
整骨院の看板は数万円~100万円以上するものまでとても幅が広いものです。材料、製作費+施工費+デザイン費が発生しますが、安すぎる看板には注意が必要です。安いものには理由があり、「材料が安価である」「施工方法がしっかりしていない」などがあると困ってしまいます。なぜならば看板は軽いものではないので、台風や大雨、経年劣化などで万が一部品や看板自体が落下してしまう危険性がゼロではありません。大けがでは済まないのが看板の重さです。材料は質の良いものを使い、施工はベテランの業者さん、施工後もアフターサービスがある、デザイン性が良いなど、価格には必ず理由があります。
整骨院の看板のまとめ
整骨院の看板は種類も豊富でデザイン性も素材も多くのものから選べます。最も重要な集客になり自院の顔となりますのでしっかりと考えて予算を練り安全性に気をつけましょう。施工方法も素人考えでは出来ないこともありますので必ずプロの業者さんへ依頼しましょう。市区町村、保健所に確認を取りしっかりとガイドラインに沿った看板製作をしましょう。